ライフステージに合ったスキルを身につける...これは必須だ!
主夫
【2022年7月 hope 86】
6月末で今働いている会社を退職した。67才になった。44年と3ヶ月の長いサラリーマン生活に別れを告げた。少しの寂しさはあるが残りの人生を考えると辞め時である。
「仕事を辞めてどうするんですか。急に何もしなくなるとボケるのではないですか」
「時間を持て余してしまいますよ。他の会社で仕事をするんじゃないですか」
「もっと仕事をした方がいいですよ。何も自ら辞めることはないのでは…」
いろいろな言葉を頂いた。確かに、急に何もしなくなると精神的にも体力的にも差し障りが出てくる気がする。できれば今の延長線上で、フルタイム勤務からパートタイム勤務へと少しずつ負荷を減らしていくのも一つの方法であるし、それこそ今のスキルを活かして負荷の少ない仕事を探すのもありだろう。
でも、私にはきちんと人生をしまいたい、最期まで自立し子どもたちに世話をかけないで終わりたいという思いがある。それには、今から準備をしなくてはいけない。適度に余暇を楽しみ、遊ぶ時間を確保するためにも…。
仕事をしなくなってもボケることなく元気で、自分のことだけでなく周囲の人たちの面倒も見てあげて、みんなから頼りにされていた良いお手本がある。お父さんである。
お父さんは仕事を辞めてから亡くなるまでの30年間というもの、子どもや孫たちから頼りにされて、立派に生き抜けた。何故、それができたのか。お父さんの意志の強さによるところが大きいのだろうけれど、きちんと頭と体を使って毎日を全力で生きていたからではないか。お母さんの介護とリハビリを一人でやっていたし、弟家族と同居しているという中で、共働きの弟夫婦に代わって家事を切り盛りし、孫3人の世話までしていた。そして趣味の囲碁や旅行に楽しみを見出しながら、毎日を忙しく過ごしていた。全力を出して(頭と体を使って)生活していくことが重要なポイントであり、リタイアしたことだし毎日をゆっくりのんびりと過ごす…というのはNGのように思う。
ところでお義母さんもすでに89才となり日常的な身のまわりのことはひとりで十分こなせるのだが、やはり自分でできることには限りがあるし、常時ひとりで居るにはリスクが伴う。妻とその妹とで一週間毎にチェンジしてお義母さんをサポートする体制を取っていたのだが、折しもこの6月末に妹さんの夫が軽い脳卒中に罹り右半身が麻痺してしまった。よって彼女は夫のサポートで手一杯のため、妻ひとりに頼るしかなく、彼女の三次への帰省が大幅に増えることになった。
今までの妻に頼りきりの生活を一変しなくてはならない。そこで、私の役割が重要となった。妻が不在時の家事は、一切私がこなさなくてはならない。洗濯や掃除はなんとかなるにしても料理はハードルが高い。今までほとんどしたことがないのだから、全くのビギナーであるからして、しっかり勉強し、確実に身につけなくてはならない。気の向いた時にチョコチョコっと作って、自己満足をして済むようなレベルではない。毎日の献立を考え、ストックしてある材料を確認し、買物に出かけ、買ってきた物を冷蔵庫等に保管し、それから料理を作り、食べた後は片付けをしなくてはならない。料理教室に入って、ぼちぼちスキルを身につけたらいいかなと思っていたが、そんな悠長なことはしていられない。まずは日常の基本的な料理をしっかりできるようにしなくては…。
ひと月の半分程度は、私が料理を作らなければならない。しばらくは妻が用意してくれたおかずや店頭売りの惣菜に頼るだろうけれど、それでも月に4~5品は作らなければならない。半年も続ければ20~30のレシピはマスターできることになる。これを機にしっかり調理スキルを伸ばしたい。今ならまだ学習する能力は衰えていないはずだ。基本のレシピを頭と体に叩き込み、それをベースに応用が利くようにしたい。老化防止のためにも、お父さんに負けないように頑張ってやるしかない。

