新規事業創出に向けての粘り強い取り組みができるかどうか..正念場だ

既に分かっていること

【2008年9月記載】

「技術人事担当の候補に挙げておいたから」
人事のAさんが、私に声をかけてきた。同期入社の彼には、前々から、定年を見据え、キャリア活用の道を探してくれるように頼んでいる。だから…というわけでもないと思うのだが、この言葉には少なからずショックを受けた。

新規事業創出に向けての取り組みが暗礁に乗り上げている。それは分かっている。まず、いいネタがなかなか生まれてこない。それに加えて技術本部長の新規事業への思いが希薄になってきている。副社長としても、現行事業の落ち込みがひどくその対応策に追われているので、それどころではなくなってきているのだろう。またこの落ち込みを補填するために、即効性のある新規事業を求められるので、かえって新規事業としては提案しにくくなっている。それに、私たちのチームはオール電化開発センターの中に属しているので、おのずと活動範囲も限られる。

そういうこともあり、ここ数ヶ月、新規事業創出の活動が停滞している。加えて、メンバー5人の内、ひとりは鬱病が再発し、今は病気療養中ということで仕事にはならない。また、最年長の者には、渉外関係を担当していた人がもうすぐ退職するので、その後釜にどうかとの要請がきている。一番よく仕事をこなしているメンバーに対しては、彼を望む他の職場より是非とも来て欲しいとのオファーが人事に来ているようで、彼もいつまでこの職場にいられるかどうかは不透明だ。それに今回の発言だ。私まで次の職場がアサインされそうになっている。

最近、Aさんが言っていた。
「もう、チームを解散させてもいいんじゃない?」
「何を言ってるんだ。新規はやらなくてはいけない。大事なんだよ」
でも、彼は全然聞く耳を持たなかった。

技術本部として、私たちが重荷になっているのだろうか。人事がここまでの発言をするのには何らかの意味があるに違いない。副社長は、我々を見限ったのだろうか。新規事業は簡単には生まれないと、諦めたのだろうか。私たちの能力の限界を見て取ったのだろうか。残念だけれども、私たちの力は私たちが思っていたよりも不足していたと考えるより他はない。

でも、まだ時間はある。この1ヶ月間で、何とか新しいビジネスモデルを提案できれば…事業として成立しそうなモデルを考えることができれば…。それしかない。

頭の中の、奥の隅っこの方では分かっていたはずだ。このままでは、簡単には新規事業が生まれないことくらいは。要は、切羽詰っていないのだから、現状のままでいれば楽だし、一応は仕事をしていることになっているのだから。

ここに来て、崖っぷち状態になって、初めて知恵も出るというもんだ。やるしかない。