やはり宝探しは楽しい
貝取りジョレン その顛末
【2006年8月記載】
今年の夏休みはそう長くは帰省できない。長女はサークルの夏合宿があるし、長男は予備校の夏期講習がびっしり入っている。長女と長男を家においていくにしても、そうそう長くは家を空けられない。したがって、妻の実家に一泊、私の実家に二泊ということで、次男を連れて三人で帰ることにした。
三泊四日という今までで一番短い帰省でもあり、子どもも大きくなったので、もう夏休みといってもプールや海には行かないだろうと思ったが、一応水着だけは持って帰ることにした。もしかして、貝取りジョレンを使うチャンスがあるかもしれないと考えて。
帰省中は天候に恵まれ、ほとんど毎日晴天が続いた。そうなると、自ずと、プールか海に行こうという声が出てくる。甥っ子は、プールよりも普段行くことのない海が良いと言う。まさに私の筋書き通りの展開である。弟に頼んで、甥っ子と次男それに姪を連れて、波子の海岸に泳ぎに行くことにした。
次男と姪は同い年なので、甥っ子の面倒を見ながら結構仲良く浮き輪を使って遊んでいた。したがって、子ども達の世話をする必要もあまりなく、私はもっぱら貝取りに専念できることになる。
しかし、貝はなかなか見つからない。貝取りジョレンで砂浜を掘って行くのだが、貝のいる気配がしない。波打ち際はもちろんのこと、膝の深さあたりでも、そして腰の深さでも貝はヒットしない。そのうちに、見かねてか、弟も普段着のままで貝探しに参加してきた。それでも貝は見つからない。ようやく10分程度経ったところで、弟が蛤を見つけた。4、5センチくらいであまり大きくはないが、確かに蛤だ。しかし、蛤を見つけたのは水深120、30センチのところで、しかも足の裏で砂を掘り分けながら探し当てたのである。これでは、貝取りジョレンが機能しない。第一届かないし、砂を掘り進むのにも相当の力が必要となる。残念だが、この水深でもって、なお且つヒットする確率の低い生息密度では、貝取りジョレンは役に立たない。やはり、ザックザックと貝は取れないのである。
それでも、貝が足の裏に触れたときに、貝取りジョレンで足に触れたとおぼしき辺りの砂を掬い上げると、必ず蛤を手に入れることはできた。貝取りジョレンに入っている蛤を見つけるたびに、ほんのすこしだけ達成感を得ることができて嬉しかった。
収穫は、蛤19個。一時間、弟と二人で頑張ったにしては、少なかったけれど、嬉しかった。貝取りジョレンの効果を検証することができたので満足した。思い通りにはいかなかったけれど。
夜、就寝前にふと気がつくと、左足の裏に1センチ程度の切り傷があった。ほとんど痛みは感じなかったが、昼間の健闘の痕であることは間違いなかった。

