役職定年となり、第一線から退いて思ったこと...
少し暇になって
【2012年12月記載】
この頃、電子メールの数がめっきり減った。この夏までは、1日に来ていた電子メールの数は100通を下らなかった。いつもメールが溜まった状態で、多い時には400~500通は読み残しがあった。それがここに来て、1日に受け取るメールは30~50通程度と、少なくなった。だから、メールの処理に躍起にならなくても、あまり溜まらなくなった。以前より自分の時間があるので、メールもじっくり読めて、対応もできるようになった。
そして、メールが溜まらないので、休日にメールを処理しなくても済むようになった。毎週のように、会社からパソコンを持ち帰ってメールをチェックする必要も無くなった。およそ半日程度(5、6時間)はかかっていたのだが、それが無くなった。だから、メールに追われるという精神的な負担や目の疲労がほとんど無くなった。これまでは、毎朝起きると決まって目が充血していて、涙が出て仕方がなかったのに、それが無くなった。
電子メールのサーバ保管容量も、3GBから1GBへ減らされ、部長としての特権もなくなり、一時はどうなることかと思ったけれど、これも意外と困らないで済んでいる。
休日も何となくゆとりができて、子どもの自動車運転やゴルフの練習も付き合える。サッカー観戦もできるし、妻との買い物だってできる。子どもたちと寄席にだって行っている。確かに、少しだけれど、生活は変わった。
普段の生活リズムにも変化が出てきている。帰宅時間がとても早くなった。朝は相変わらず7時過ぎには単身赴任中のマンションを出るのだけれど、退社するのは20時前後となった。帰宅して、時間を持て余すこともある。だから睡眠時間はたっぷりとれる。8時間は楽にとれる。この自由な時間をいかに使うかが今の課題だ。
ここに来て分かったのだけれど、いや今までも分かっていたのだが、本当に実感として、現実のものとして意識し出したのが、私にはあと少ししか会社生活は残されていないという事実である。役職定年ということなのであろうけれど、肩書が外れて、あと残された会社生活は2年半。あと夏を2回過ごせば、もう終わりだ。ボーナスだって4回もらえばそれで無しとなる。いよいよサラリーマンとしての活動期が終わってしまう。ここ数年間は心底充実していたし、達成感があったので、その分余計に寂しくなってくる。
さて、次のステージでは何をしようか。退職後も何かに集中していたい。私が生きてきた証、私がいたからできたといえるモノを残していきたい。今の会社生活でははっきりとしたモノは残せなかったけれど、今までに培ってきたものを活かして新たに創出できるものはないのか。
あれほど残念に思えたネットワーク家電開発からの離脱も、今はそれほどでもなく、むしろ別の角度から新規事業への取り組みを考えられるようになって、まぁいいかな、少しはましかなと思えるようになった。それなら、これまで新規事業に取り組んできた事をもう一度整理し、考察し、次のステージで実行してみる手はある。まだまだ頭の柔軟性はあると思っているので、その準備でもしようか。