とにかく諦めずに続ければ...思いは実現する!
新規事業創出
【2007年2月記載】
この4月から新規事業創出に向けての取り組みをすることになった。新規事業という名称にこだわることなく、とにかく今の事業でもいいから、業容が拡大できる商品なり、事業を提案して行くというミッションである。これは今までに幾度となく試みて、ことごとく失敗している取り組みであって、極めてハードルが高いと言わざるを得ないミッションである。当社以外の会社も同じようなことを試みてはいるようだが、成功したと言う話はあまり聞かない。一部の会社、例えばIBM、GEや3Mなどといった海外の会社では業容の転換に成功したという例はいくつかある。しかし、これとて経営者のドラスティックな経営戦略によるもので、単なる商品提案や事業提案で成ったものではない。いわんやボトムアップに依存するようなものでもない。
ところが、今私がやろうとしていることは、このまったく成功事例がないボトムアップでの提案活動をやろうとしているのであって、リスクとしては甚だ大きく、一種の賭けといってもいいようなものである。それに私の残りの人生を費やしてよいものか。
だめ元で、「なんとか残りの会社生活が送れればいいや」、「適当に好きなことをして遊びの気持ちでやればいいや」的な姿勢で臨めばそれなりに気楽で楽しいだろう。しかし、それでは面白くない。そんなことはリタイアしてからでいい。今は何とか挑戦してみることに人生の醍醐味が在るような気がする。おそらく、今の私は、家電製品の開発の歴史を他の誰よりも一番良く知っているはずだし、新商品提案にも一番多く関わってきている。また商品開発企画手法に対する見識もある。新規事業立ち上げに必要な知識やノウハウも持っている。つまり、今一番脂がのっているといえよう。私がやらずして、誰がやれるというのだ。
リスクは大きい、可能性も低い。それを克服するための新しい手法を考えなければいけない。それでもってチャレンジしよう。何か新しいツールなり、新しいプロセスがなければ始まらないはずだ。
・新しい試み、その1
とにかくニーズを掘り下げる。これは感性の問題で、私の一番弱いところだ。特に20代、60代の描く将来の生活シーンを見てみよう。該当する世代のヒアリングを実施し、いくつも生活シーンの絵を描いてみる。
・新しい試み、その2
技術の純粋なる進展を予測しよう。半導体関係は確実に予測可能だ。材料は不連続だから当てにはできない、けれども実現できたら大きい。これはとにかく大学の情報を、該当する分野の技術者に、しかも若手の技術者に割り振って調べるしかない。
・新しい試み、その3
社会のトレンドを掴むことだ。経済、教育、医療、福祉、産業の最先端の動きを掴むこと。その道の専門家、第一人者に教えてもらおう。今まで考え及ばなかったことがたくさん出てくるはずだ。ワークショップ形式で議論しあえば、さらに稔りは多くなる。
これら三つの方向から将来を見つめてみる。そこにはきっとギャップが生じているであろうし、実現するためには何らかの支援が要るはずだ。そこにチャンスが生まれてくる。白物家電を扱うメーカーとしての事業の方向性が分かるはずだ。
先日、韓国の電機メーカーとのR&Dに関する意見交換会が東京の当社開発センターで行われた。彼らも同じような課題に気付きつつあり、当社のノウハウを少しでも吸収し、次の事業に生かしていこうとしていた。おそらくコンサルティングを仰いでいるのだろう、机上でのプランニングはできているけれど、いざ実践していくという段階でなかなか前に踏み出されないでいる、というような感じであった。
私たちが目指そうとしている方向は正しい。ただ、ハードルは極めて高い。しかし、私ならきっと乗り越えられる。とにかく私しかいないのだから。

