27年前に感じたことが実際にどれだけ出来ているだろうか...現実的には厳しいものがある

70歳過ぎても

【1998年1月記載】

この年末年始は日頃の疲れが一気に出たのか、体調を崩してしまい、ほとんど横になってゴロゴロしているばかりで、何とも情けない状態だった。特に正月になってから体の不調はひどくなり、体がだるくなって動こうにも動けない。一方で、手や足に赤い班点が出てきたりして、気分的にも滅入ってしまった。

ようやく厄年も過ぎ中年真っ盛りで、体力的に急速な後退期に入っていく年齢となったのだが、加えて仕事も徐々に忙しくなって、責任も重くなるので時間的に自由になる範囲が狭まって、肉体的にも精神的にもゆとりが無くなってしまった。たとえ、そういう時間がつくれたとしても、日頃の疲れが出て何もせず、とにかくドテーッと横になって過ごすことになる。体もなまってしまうし、精神的にもだらけてしまいそうになる。

ところで、昨年の秋、親戚の結婚式に出席した時のこと。田舎より出てきた父と一緒に式場に行ったのだが、少し早く着き過ぎたようで、関係者はほとんど来ていない。そんな中、控室あたりでくつろいでいると、一人の老人が現れて式場の係りの人と話しをしている。何処のお爺さんだろうと思って、ぼんやり見つめていたのだが、何と叔父さんではないか。いくらお互い年を取ったといっても、ここ1,2年でこんなにも急に老けてしまうものなんだろうかと、自分の目を疑うくらいの年の取りようであった。それに対して、同じくらいの、いや3つ4つ年上の父の方が、数段若々しく見えたのが意外に思えた。

私の弟も同じ印象を持ったらしく、あとで叔父さんの急な老け込み方を案ずると同時に、父の元気の良さに感心していた。同じ70歳過ぎなのに、どうしてこんなに違うのだろうか。一面的なものの見方になるけれど、やはり日頃の体の使い方にその違いが現れるのだろう。どちらかというと、叔父さんはあまり体を動かさないタイプで、文化系人間であるのに対して、父は常に体を動かしている体育会系の人間である。特に母が病気になってからは、母のリハビリを毎朝やっているし、孫たちの世話や買い物、食事の準備そして掃除までしている。また、大学OB会や教員OB会の世話役をやったりと、とにかく動き回っているのである。

日頃から体を動かし、生活リズムにメリハリをつけて生きていくことが必要なのだろう。年を取って第一線から退いた時、急に老け込まないためにも、普段から体をこまめに動かし続けておくことは大切だ。私の場合、今のままでは叔父さんのレベルにも覚束ない、相当ひどいことになりそうである。

先日も病院で血液検査をしてもらったのだが、どうも肝臓の値が良くないし、脂肪の値も高い。隠れ肥満なのだ。体重をしぼり、酒は控えなくてはならないそうである。今までそうは思いつつも、ダラダラと生活リズムを見直すことなくここまで来たけれど、ここらで本気で取り組まないとひどい目に会いそうだ。70歳過ぎても、父のように活力ある人でいたいから。