日本の伝統文化を再発見する活動は、もっとしてもいいはず...

お正月飾り

【2024年12月記載】

スコアも良かったけれど、この日はとても大きな収穫があった。以前勤めていた会社のOB会のゴルフコンペが春と秋にそれぞれ2回、美加ノ原カンツリークラブで開催されている。このゴルフ場は松の木が多く、秋ともなるとホールによっては15~20cm程度の松ぼっくりがたくさん落ちている。以前、娘が小学校の工作に使うため奈良公園に松ぼっくりを取りに行ったのだけれど、鹿がかじったのか、ほとんど使い物にならないとこぼしていたこともあって、今回のコンペでは松ぼっくり拾いも目的のひとつと考えていた。

キャディさんもそういった客からの依頼話もあると見えて、私の意向を伝えると快く受け入れてくれて、自ら積極的に集めてくれた。その数20個あまり。熱湯消毒し、乾燥させて娘に渡したのだが、私も3個ほど確保して、クリスマス用の飾り付けに使うことにした。その小さなクリスマスツリーは、とても新鮮で我が家にいつも以上の彩りを添えてくれて、大いに満足した。

クリスマスが過ぎると、今度は入れ替わって正月の飾り付けをすることになる。最近は鏡餅とかしめ縄などはしなくなったが、それでもリビングに正月用の羽子板を飾ると、一気に気分は新年になった。そして、これからは正月が過ぎると、羽子板が雛人形に代わって、雛祭りを迎えることになる。それが過ぎると五月人形を飾る。

12月から5月までのおよそ半年は、その時期に合わせた飾り付けで室内がとても華やいだ雰囲気となる。ふと思ったのだけれど、残りの半年は飾り付けをするというイメージがあまり無い。ちょっぴりさみしい。行事やイベントは無いの?

そんなことはない。7月は七夕祭り、8月はお盆、9月は重陽の節句そして秋の月見と古くからの行事は多い。しかしながら、あまり派手さはない。クリスマスケーキ、おせちなどの食べものと比べてももそうだし、家庭における飾り付けもそれほどではない。七夕の笹飾り、お盆の提灯、お月見のお団子とススキ…いかにもしょぼい。重陽の節句などは完全に忘れ去られている。冬季は室内に閉じこもりがちであり、少しでもアクティブにしようとする気持ちからか、派手なデコレーションとなっているのだろうけれど、夏場でももっと盛り上げてもいいのではないか。

クリスマスは代表例だけれど、バレンタインデー、ハロウィン、ブラックフライデー、母の日、父の日など海外の行事が入ってきて、それらを商業的に活用しているけれど、もっと日本固有の行事を見直してもいいのではないだろうか。

夏季の家庭イベントとして強力なデコレーションを考え、既存の食べものを進化させて、日本文化として発信させていくのはありと思うのだけれど。七夕飾りと金平糖、お月見飾りとスイートポテト、重陽の菊飾りとマロンケーキなど、飾り付けも現代風の室内用を提案し、食べものも季節に合ったスイーツを考案していけば需要はたくさんあるに違いない。日本文化は創出するものだ。