左遷された時、何を考え如何に行動するかが問われる...挫けたらアカン

情報量

【2007年5月記載】

この4月より再び奈良勤務になった。前の職場を出て、新規事業創出のためのプロジェクトを推進することになったのであるが、なにせ大阪では場所がない。あわせて新規事業創出プロのメンバーには奈良在住者が多いということもあり、勤務地は奈良となった。

家を出る時間は、6時10分が7時40分になった。帰宅時間は9時30分~10時が8時30分~9時になった。朝で1時間30分、夜で1時間の余裕ができた。しめて2時間30分も家に居る時間が増え、しかも通勤時間は往復で3時間30分要していたのが、1時間20分に激減した。この差は大きい。体がとても楽なのが分かる。しかし、この4月は、ここ4~5年間の疲れがどっと出たのか、楽になった分ほどには体が動かなかった。が、この5月からは動き出したい。次のステップへ踏み出すための骨休みは完了だ。

ところで、あらためて実感することがある。とにかく情報が入ってこない。奈良の地理的条件のせいも大いにあるとは思うけれど、それにしても大阪にいたときとはまるで違う。まず、会社の情報が入ってこない。家電開発の本部がここにはないのだから当然といえば当然だけれど、全社の情報も大阪を介してからでないと入ってこないので、あたかも社内の中の孤島のようである。社員の姿勢にも問題はある。上司の指示待ち状態であるので、より大阪指向に拍車がかかって、他部門からの情報が入りにくくなっている。さらには一般情報についても、交通経路や情報の流れからはみ出ている地理的なハンディは拭えない。ファッション、アミューズメント等、街の様子、車や人の流れを見ていても最先端のトレンドを体感することはほとんど無理である。したがって、モノやコトの価値観の移り変わりを知ることは難しい。いくらITが進んだからといっても、やはり田舎なのである。

加えて、ここにはトップがいない。CTOもいなければ研究所長もいない。その分、自由に伸び伸びできるといえるが、誰も彼もが自己コントロールはできない。自ずと緊張感が薄れ、仕事のテンポも遅くなる。創造的な仕事には、得てして成果を何時いつまでに出しなさいという明確な納期が課されにくくなる。何もかもがゆっくり進む。

私にとって、今は充電期間である。いずれ、といってもあと半年後には滋賀へ集結するのだから、それまでにじっくり戦略を練る必要がある。もちろん新規事業創出のための戦略もあるが、私の会社人生を総括するための戦略をつくるのである。そのためにも情報は必要だ。大阪へ、東京へ、そして上海、欧州へと出かける機会をつくって行こう。