仕事は適当にやっておく...頑張り過ぎてはいけない
疲れは知らず知らずのうちに溜まる
【2014年7月記載】
この7月はじめに体調を崩して、一週間休んだ。後頭部から後ろの首にかけて、数ヶ所赤い斑点ができて、そこが痒くなり、そのうち両耳の下あたりが腫れてきた。まるでおたふく風邪みたいに両頬が膨らんだ。加えて、熱も少し出て両腕に発疹が現れた。単身赴任先の病院では不安だったので、奈良の自宅に帰り、行きつけの医院に行った。症状を診てもらい血液検査も行った。病名は伝染性単核球症だという。確認のため、再度血液検査を行った。しかし、その結果ebウィルスは特定できなかったので、結局病気の原因は分からなかった。が、ともかく治る事は治った。
ここ数年の頑張り、特にネットワーク家電の事業化に向けて、結構精神的にも体力的にも気合が入って、無理をしていたのは間違いない。気が張っていたので、病気にはならなかったが、よく自分でも持ちこたえられているものだと思っていた。その後、新たに設けられた事業開発センターでは、組織の立ち上げに思いのほか頑張ってしまったこともあって、そのまま緊張の糸は切れずにいた。しかし、この春になりその新組織もひとつの区切りをつけたことや定年まで一年を切ったこともあり、心身ともにホッとしたのだろう。歳相応の体力の限界を越えて頑張った分が表面に出てきてダウンした。そう考えている。
折りしも、長女の結婚式にあわせて、長男が研修先の東京から久しぶりに我が家へと帰ってきた。かの私の原因不明の病気について、妻が私の血液検査の結果を見せながら、尋ねていた。
「伝染性単核球症だろ。ebウィルスではないのだから、ヘルペスが出たんだと思うよ。肝機能の値が悪いといっても、これならほぼ正常値といえる」「大丈夫、大丈夫」
少し、驚いた。言葉に自信があったし、とても的確な分析のように思えた。もう一人前の医者ではないか。二つの意味で安心した。私の病気が大した事なくてよかったこと、そして彼が立派な医者になったこと。親の贔屓目だろうけれど。
ところで、疲れているのは私だけではなかった。結構身の回りでダウンする人が続いている。私のように長年の疲労が蓄積していて、それが気の緩みで一気に噴き出したというものもあれば、心身の衰えに加えて過剰な負荷がかかったために発症したと思われるものもある。あまり年齢には関係しない。40代の人でも、重篤な病気になる人があとを絶たない。
みんな、知らず知らずのうちに、ぎりぎりのところで頑張っているのだろう。だから病気になってしまう。頑張り過ぎてはいけない。少しゆとりのあるところで止めなければいけないし、時々息を抜く作業もしないといけない。
仕事は適当にやっておく、くらいが良いのではないだろうか。