フットボールは面白い...サッカーはもちろんだけどラグビーもアメフトも

ラグビー

【2017年1月記載】

近鉄奈良線はよく利用する路線で、大阪へ出かける時はこの路線を使うのが常であり、豊中に通勤していた頃は毎日のように乗っていた。大和西大寺から鶴橋もしくは難波までの間を、普段は快速急行か急行を利用し、疲れたときには特急に乗るというのがパターンである。だから東花園駅に止まったり、ましてや降りたりすることなど全くなく、この駅の認知度は低かった。ただし、花園ラグビー場がこのあたりにあるということだけは知っていた。何しろ高校ラグビーの聖地なのだから、名前くらいは聞いていたし、興味はあった。

昨年、ワールドカップで日本が善戦したこともあって、ラグビーの認知度は急激にアップし、観客数も増えているという。しかし、ラグビーを積極的に見たいとは思わなかった。他のフットボール系競技に比べて地味なのだ。選手自体がごつごつして、ケガや生傷が絶えない感じで、体のそこらじゅうにサポーターを巻いたり絆創膏を貼ったりしていて、スマートなイメージがしない。サッカー選手は体型がスリムだし、アメフト選手はユニフォームで完全武装されていて格好いい。ラグビー選手とはあきらかに違う。そして何よりも、ラグビーはルールが難しい。得点方法もいろいろあるし、スクラムやモールはどういうことをさしているのか、どうしたらファウルになるのか分からない。ノックオンってなに? こんなレベルであるから、見ていても面白さが伝わってこない。ラグビーとは縁がなかった。

年明け早々に、同期入社の4人がいつものように集まって、大阪福島の小料理屋で新年会を開いた。仕事や家族などの取り留めのない話しをしている中で、わが社の部活動についての話題になった。そのとき、ラグビー部の顧問をしているNさんから、ラグビー日本選手権の準決勝が花園ラグビー競技場であるのだが、誰か一緒に行かないかという誘いがあった。一瞬、ラグビーはどうも…と思ったけれど、なぜか、いきたいという気持が口を衝いて出た。

サッカーなら当然だろうけれど、あまり関心のなかったラグビーに対しても、積極的な言葉を発していた。「花園に行ってみたい」そんな気持ちが強くなっていた。

にわか勉強をした。ネット検索をして、まずはルールを覚えた。得点の種類、スクラムやモールなどの基本プレー、ノックオンやノットリリースザボールなど反則の種類、プレーヤーのポジションと役割など、今までなんとなく耳にしていた用語が、これでとてもクリアになった。その意味がしっかりつかめた。これで一応は安心だ。しかし、これだけで本当に当日楽しめるのだろうか。少なくともわが社の選手くらいは知っておく必要がある。Nさんも言っていたではないか。「若手に有望な選手が入ってきていて、楽しみだ」と。どんなプレーヤーがいるのかくらいはつかんでおかないと。

わが社のメンバーを検索してみると、とても素晴らしい有力な選手が多いことが分かった。日本代表クラスがたくさんいる。フッカーの堀江、スクラムハーフの田中、スタンドオフのバーンズ、プロップの稲垣、ウイングの山田、このあたりはTVやマスコミによく出ている顔である。若手の有力選手としては、スタンドオフの山沢、ウイングの福岡や藤田、フルバックの森谷があげられている。

当日は真冬にもかかわらず、日差しの暖かな晴天となり、観戦日和となった。それでも十分な防寒対策をして、競技場入口前で待ち合わせをした。Nさんがラグビー部の顧問ということもあって、ラグビー部の部長に出迎えをしてもらい、VIP席に案内された。少し気後れした気分で、わが社のロゴの入った防寒ジャンパーを着用して、他の役員に混じっての観戦である。

はじめて観るラグビーであったが、とても分かりやすく面白かったし、ドキドキと緊張感を覚える楽しいひと時であった。部長がリアルタイムでプレー内容を解説してくれたし、対戦相手の戦術や選手一人ひとりの特徴や経歴も教えてくれたので、より深く興味を持って観戦することができた。ラグビーって結構面白い。ルールがたくさんある分だけ、考えることやスキルの多様性も生じて、知れば知るほど違った楽しみが出てきそうで、奥深い気がする。とても恵まれた環境下で観戦できたことが大きいとは思うけれど、わたしの受けた印象はすばらしく良かった。

ラグビー選手は、首や手足が太くて、厳つくて、体育会系そのものの野獣的なイメージが強かったけれど、間近で見る選手は、みな精悍で溌溂としていて、人間味豊かな、とてもスマートなアスリートに映った。

プロップの稲垣選手が途中交代で引き上げてくる姿は、写真で目にしていたゴツゴツ感のあるむさ苦しさとは違って、どこかしらあどけなさがあって、印象に残った。