テレビは既に終わったメディアだ...そう思って何年が経つのだろうか

テレビについて

【2019年2月記載】

このところ、と言っても、実はもうずいぶんと前から思っているのだけれど、本当に、テレビって面白くなくなった。見たい番組がほとんどない。歳をとって何事にも新鮮味がなくなってしまった影響もあるのだろうけれど、本当に、魅力的な番組がなくなった。

ドラマはもちろんニュース、バラエティ、音楽、お笑い、ドキュメンタリーも、これといったものがない。チャンネル数は著しく増えて、BSやケーブル放送なども含めると選択肢は60程度ある。私の幼い頃の20倍くらいある。それでも見たい番組は少ない。

民放はもっぱらバラエティに頼りきっているかのようで、お笑い、クイズ、食や健康に関する情報番組などの制作費のかからないものが多くなっている。ニュース番組も政治や経済はほとんどなく芸能やスポーツを中心とする三面記事的なものが多い。視聴者の好みすなわち視聴率狙いを反映して、そうなるのだろうけれどあまりにもレベルが低くなっているようで情けない。メディアとしてのプライドとか使命といったものはこれっぽっちも感じられない。情報社会の進展で、インターネットを介して、SNSを利用して誰もが容易にあらゆる情報にアクセスできるようになり、テレビの利用率が低下し広告収入が減少しているので、番組制作にお金をかけられないとか、それなりの理由はあるにしても、あまりにも大衆に迎合したメッセージ性のない番組が多過ぎる。見る気がしない。

その点、費用面で不自由のないNHKはまだマシだ。どの番組もきちんと制作されていて、内容も充実しているし、メッセージ性もある。見ていても楽しいし、新しい発見もあるし、見終わった後に充実感もある。しかし、そのNHKでさえ、不思議に思うことがある。ニュース番組が少しおかしい。何か変な感じがする。私たちにとって、とても重要なニュースが軽んじられている、と言うか、きちんと報道されていないように思える。

モリカケ問題や統計不正問題などの肝心なニュースは後まわしにして、三面記事的な傷害事件やスポーツ・芸能ニュースを、トップにもってくることがよくある。厚生労働省の統計不正が問題になり始めた矢先には、NHKニュースのトップに出てくるのは児童虐待のニュースであり、毎日何度となく同じ映像を繰り返し見せられる有様で、統計不正の報道はいつも後回しになっていた。

私たちが目にしているニュースの肝心なところには、政府の意向が入っていると考えていた方がよさそうである。今の日本は、ほとんど独裁政権になっていると考えてもあながち間違いだとは言い切れない気もする。安倍首相はミニトランプと化して、中国の共産党独裁よりはマシにしても、やっていることは五十歩百歩というところかもしれない。韓国のレーザー放射事件にしても、一方的に韓国を悪者扱いにするだけで、客観的な情報は何ひとつ私たちには伝わってこない。日本が良くて韓国は悪いという結論から入った報道になっている。

ネット情報は信用できない。ソースは分からないし、どんな加工がされているかも分からない。だから、そのまま受け入れてはいけないというのは常識化している。けれど、このことはテレビ報道についても言えるのではないのか。NHKには政府の意向が入ってしまうし、民放は弱体化しそれこそ往年の勢いやプライドはなくなっている。

ところで、2018年度の報道の自由度ランキングは、日本は67位で、韓国の43位よりも下になっている。こんなにも日本のメディアは政府によって拘束されているという現実を多くの人は知らないし、気にもしていない。

テレビが面白くなくなったのは、インターネットが普及し、いろいろな情報が簡単に手に入るようになってテレビの優先性がなくなったからではなく、テレビの伝える自由度がなくなったせいなのではなかろうか。