こんなに暑くてもスーツは必要なのだろうか...
スーツ
【2016年7月記載】
今年の夏は暑い。そのためか熱中症にかかる人が増えているらしい。以前勤めていた会社ではエアコンの売れ行きが順調で、昨年の1.5倍になるという。
私は、夏は嫌いだ。歳をとると、この暑さで一層体が動かなくなるし、昔のようにゴルフや水泳などの屋外で遊ぶことも億劫になる。本当は何かしたいのだけれど、時間をうまく使いたいという気持ちはあっても、実際には何もしなくて、ただ家の中でじっとして、寝転がっているばかり。
しかし、仕事はしなくてはいけない。60歳での定年は迎えたけれど、年金が出るまでは、子どもたちの生活がもう少し安定するまでは、頑張って働かなくてはならない。ということで、再就職して1年が経って、二度目の夏を迎える。
これまでの会社生活では、研究、商品開発が主であったので、ほとんどが作業服での仕事であった。だから、スーツはあまり着る機会はなく、ほとんどが着つぶすことなく、その時の流行でもって買い替える程度であった。体型もそう変わらなかったので、昔流行った2タックや三つボタンのものなど、着ないスーツはたくさん残っている。
しかし、今の会社では作業服などないし、仕事内容も営業主体であり、お客様まわりなどの出張や、中途採用や新卒採用の面接などが多いので、自ずと私服すなわちスーツやブレザーを着用することになる。そしてお客様まわりでは必ずスーツにネクタイ姿でなければならない。この暑い時期でも、クールビズとはいかない。頻繫に訪問するお客様であれば、それでもノーネクタイで、場合によっては上着なしでも可能だけれど、それなりの役職の人や初対面の人だと、しっかりとしたスーツ姿で訪問しなくてはならない。
だから、スーツやネクタイは現役時代よりも大切な道具であり、使用頻度は高くなった。にもかかわらず、持っている夏のスーツは紺とグレーの2着だけ。あと5、6着はあるけれど、流行遅れで着るには抵抗がある。しかしその紺のスーツに穴があいていた。それもそれとよく分かる背中に、2~3mmの穴が。だからといってそうそうスーツは買えない。いや、今さら買っても、もったいない。これから先何年着ることになるのか。ここ1、2年の話ではないのか。ブレザーと組み合わせて、何とかしのげるのではないか。
しかし、見た目は大事だ。いくら短い期間ではあるにせよ、きちんと仕事をするのにスーツはいくつかあった方がいい。夏はクリーニングも必要だから、着たきりすずめとはいかない。あと1年できっぱりと仕事を辞めるとは言い切れないので、もう一着買うのはいいだろう。今の流行にあわせて、きりっと決めるのは悪くない。
思うに、クールビズと言われ出してもう10年以上になる。すでに相当浸透したようで、通勤時に見かける多くの人たちは、上着は着ていないし、ネクタイもしていない。会議だって、上着を着用していればいい方で、ノーネクタイは常態化している。が、きちんとした場すなわち企業訪問であるとか会社間での会議などでは、スーツ&ネクタイで臨むべきである。その方が、気持ちがいい。ピシッとしてしまりがある。だから印象がいい。それもダークスーツが引き締まって見える。上下の色が違うブレザーではよほどのセンスがあって着こなしがよくないと決まらない。
世の中、温暖化で暑い日が多くなってきてはいるけれど、クールビズとは言っているけれど、公式の場やそれに近い場合には、スーツ&ネクタイを着用すべきである。傍で見ていて、客観的に見て、その方がきちっとしていていい印象を相手に与えている。クールビズだからと言って、それに甘えたゆるい服装ではいけないような気がする。
先日、妻に頼んで、一緒に梅田に出た。夏のバーゲンが始まったので、濃紺のスーツを探すのを手伝ってもらった。私ひとりではセンスがないので決めきれない。大丸、阪急、阪神と回ったのだが、スーツの売り場面積は狭くなっているようで、なかなか気に入ったものがない。それでも一番手ごろな阪神百貨店で手に入れることができた。何とか既製のものが合う体型を維持しているので、Y体からA体そして今ではAB体となってはいるけれど、リーズナブルな価格で求めることができた。
人は見た目が大事。暑い日が続くけれど、今までの開発現場とは違う職場なのだから、気持ちや心構えもあらためて、しめるところはきっちりしめていこう。